スマホを手にして人びとが手にしたものは多大。
その恩恵にあずかり、もう手放すことは不可能なところまで進んでいるように感じます。
そんなスマホを手にするゆえに、自分の中で失われるものがあることを、もう一度再確認する必要があります。
今回は「便利さとは裏腹にスマホで失われること」を紹介します。
「便利さ」というのは人間が生きる限りずっと求め続けるものかもしれません。
如何に便利か、ということは商品開発やサービスを提案する上で最重要視され、より便利なものがよりヒットすると言って良いでしょう。
しかし、それと引き替えに何かを失いながら私たちは発展してきました。
食べ物を全国流通し、全国民が豊かな食を得るのが当たり前となりました。
ファストフード店やコンビニは夜中まで時間営業し、必要とする人に同じ商品を提供し続けています。
焼き肉に行くと、いつでもどこでも牛や豚に肉が手軽に食べることが出来ます。
これらは大量の野菜や動物の管理が楽になるように、農薬や成長剤が施された結果です。
それと引き替えに失ったものは・・・そう、安全です。
近年では、それが見直されはじめ、お金を払ってでもより安全性が高いものを求める志向へ変化しつつありますが、便利さと引き替えに、我々は自分自身の存続さえも提供することがあるのです。
では、今では人間の生活に当たり前のように寄り添っているスマートフォンによって失われた3つのものを見ていきましょう。
リアルなコミュニケーション
SNSが大きく普及しましたね。
そこでの「いいね!」はあくまでもインターネット上のものです。
何となくそれを押してもらうことで優越感に浸ることがあります。
その気持ちも分かるのですが・・・グーグルの元CEO、エリック・シュミットさんはこのような言葉を残しています。
「どんなにテクノロジーが発展しようとも、あなたの「ハート」なしには、何も意味を持たない。」
「今日のスピーチの中で、一つだけ覚えておいてほしい。1日1時間はスマホをOFFにする習慣をつけよう。”いいね!”ボタンを押すだけじゃない。直接それを言ってあげよう。」
「スクリーンの中で会話をするんじゃなくて、直接会って本当のコミュニケーションを取ろう。人生はスクリーンの中で起こっているわけじゃない。これだけは忘れないでくれ。」
SNSの拡散で、このような大事なことを忘れがち。
たまには、「いいね!」を押す代わりに何か相手のことをリアルな言葉で褒めてあげてもいいのではないでしょうか?
こうしたツールでやりとりを交わすことで、何かコミュニケーションを十分にとったと勘違いしがちなのではないでしょうか?
SNSは同時に「出会い系」のような働きもしています。
近年では「ソフレ」という言葉も流行っていますが、インターネット上のコミュニケーションが増えたと同時に、SNSによる知らない人とつながることを求めることも増えたように思います。
そこで出会った人たちは、電話をつなぎながら勉強をしたり、ずっとスマホをいじってメッセージのやりとりをしています。
インターネット上のコミュニケーションが増えたと同時に、人と何かしらでつながっていたいと思う人が急増しているのです。
これは、リアルなコミュニケーションが減ったことによるものではないかと感じます。
また、スマートフォンは優秀であるため、面白いゲームアプリが無料でたくさん利用できます。
これにより、一人の時間を容易に過ごすことが出来るため、コミュニケーションが減少している傾向が著しいです。
仕事の休憩中など、休憩室にいる全員がそれぞれのスマホをいじっているなんてこと、よくありますよね?
一昔前までは、そこに居合わせた人たちは話をすることしかありませんでした。
確かに、大して仲良くない人との会話に神経を使い、煩わしいことがたくさんあるでしょう。
しかし、それによってチームの状況がわかったりするものです。
一匹狼が増えてしまった時代になりました。
快眠
そして、快眠。
就寝前にちらっとスマホを確認したがために、眠れなくなった経験を持っている方は少なくないでしょう。
この理由として、スマホは情報が溢れているため、気になってついつい色々ネットサーフィンしてしまい、脳が活性化してしまって寝れなくなってしまっているんだと思うかもしれません。
しかし、これには重大な裏がありました。
実は就寝前にバックライトディスプレイを見続けていると、「メラトニン」と呼ばれるホルモンの分泌に変化が出ることがわかったのです。
「メラトニン」は生体リズムと密接に関係しており、分泌が促されるはずの夜間に、スマホやPCのディスプレイを長時間見ることで、分泌が抑制され生体リズムのコントロールが効かなくなってしまうということのようです。
そのため、眠りに落ちるまで暇だからスマートフォンをいじっていようと思っていると、いつの間にか外がうっすらと明るくなり始めるのです。
睡眠の以上は健康の移譲にも影響するため、これは決して無視できないものです。
今では厚生労働省も動く事象になっており、その影響の怖さが伺えます。
世界的に有名なベラル系ニュースサイト「ハフィントン・ポスト」の創設者アリアナ・ハフィントンは、自身のスマートフォンを絶対に寝室には持ち込まず、部屋の外に置いてから寝るのという習慣をとっているそうです。
そういった就寝前のスマホからの解放を習慣化することは非常に大事なことかもしれません。
じっくり考える時間
スマホをいじっている人は、大方がSNSなどのチェックや、ニュースサイトでの情報収取でしょう。
SNSも一種の情報収集。
自分の周囲の状況をチェックすることは、「乗り遅れない」ためには必要な項目ですね。
また、検索することで大方の答えが出るために、物事について深く考えなくなってしまうという側面もあります。
一見、情報収集は通勤時間などの余った時間で行うことで、いかにも効率的に時間を過ごしているという錯覚を得るかもしれない。
しかし、そればかりになると考える時間を失うのです。
理想は収集した情報や、自分の情報、自分を含める環境など総合的に混じり合った状況下で定期的にじっくり考える時間を作ることです。
自分を見つめなおす時間は必要です。
まだ私は27歳ですが、自分を見つめなおし、自分自身の深くまで意識を集中することで自分がどのように進んでいきたいのか・・・などをはっきりと意識することができます。
こういった自分を見つめることを最近の同年代などは避けがちな印象を受けます。
だから、全員が異性に行う就活にも何も疑問を抱かず、条件で就職数会社を決め、何となく結婚して、そのうち離婚して・・・という流れに乗るような気がしてなりません。汗
自分を知るということは、未来の自分を想像したり、社会の状況を考えたり、不安になることはたくさんあります。
知識が足りなかったり、自分の無力さを痛感することも多々あるでしょう。
しかし、恐がらずに、ふかーくまで自分と向き合う時間を作ってみてください。
自分をコントロールするうえでは、瞑想も効果的だと言われています。
これは「何も考えなくてよい」です。
15分くらい深く呼吸しながら過ごす。
そういった時間に当ててもいいかもしれません。
以上が「スマホで失われること」です。いかがでしたでしょうか?
必ず一つは当てはまる事象が誰しもにあるような気がします。これを機に、スマホとの付き合い方を少し考えてみてはいかがでしょうか