私はビートルズがきっかけで英語を習得し、今ではニューヨークに住んでもう数十年が経過しました。人生の半分以上はアメリカにいます。
そんなアメリカナイズされた私でも、当然日本食は恋しいモノで・・・やはり生まれ育った環境とは身に染みついています。
日本食が恋しくても、ニューヨークでは日本食が手に入るお話を紹介したいと思います。
異国に暮らしていると、どうしても日本食が恋しくなるものです。やっぱり白いご飯とおかずを食べてこそ、お腹から力が入るような感じがしてしまうのです。
最近でこ世界的に和食ブームで、世界中どこに行っても日本食のレストランがあり、和食を口にすることができるようになっていますが、本当の和食とめぐり合うことは結構難しいことです。
例えば、中国発祥のラーメンが日本では全く違う食文化として定着しているように、現地で商売をやる以上、現地の趣味・嗜好が入ってしまいます。そのため、日本人が愛している日本食を海外で食べようと思ってもなかなか食べることが出来ないのが現実です。
しかし、アメリカの中でも西海岸と東海岸には日本人が多く住んでいるということと、大都会ということがあって、日本食が広まっていて、自炊するにも本来の日本食の食材を手に入れるのが、割と簡単です。
ニューヨークではミッドタウンに「片桐」という、大正15年から開店している日本食料品店があり、たいていの日本食の食材やインスタント食料品などが手に入るようになっています。
ニューヨーカーも結構来店しており、もの珍しそうな顔で食材を買って帰っています。和食を自分で作ろうとしているのか、アメリカの食に一手間加えようとしているのかは謎ですが、日本人としてはちょっと嬉しくなる光景ですよね。
ダウンタウンにも大きな日本食料品店がありますが、私はアッパーイーストサイドに住んでいましたので、主にミッドタウンにある「片桐」で買い物をして自炊していました。
当然と言えば当然なのですが、日本では当たり前でもアメリカのマーケットではアメリカでは売ってないものがあるのです。例えば鶏肉のミンチ。これはどんなマーケットに行っても売っていません。それでもなお片桐には、冷凍された鶏肉のミンチがあるのです。
多分、アメリカの食生活には鶏肉のミンチを使うことがないからだと思いますが、鶏肉のそぼろを作ったりするときには、やっぱりあってほしい食材です。
こういったかいところにも手が届くのが「片桐」」のありがたいところ。この創業100年以上の歴史があるお店は、ミッドタウン周辺に住む日本人どころかニューヨークに住む日本人、アメリカに住む日本にとって1つの希望の光として生き続けてきたのでしょう。
ハドソン川を渡ったところのニュージャージー州には大型の日本食のマーケットがあり、昔はヤオハンと呼んでいたのですが(今は何と呼ばれているかわかりませんが・・・)、週末になるとそのニュージャージー州のマーケットまで買い物に行くことが多かったです。
マーケットの中にはフードコートもあって、和食を選んで買い、テーブルで食べることができるようになっているのです。パン屋さんはヤマザキのパン屋さんがあって、日本で買うものと同じものを買うことができるのです。
そのマーケットではしゃぶしゃぶ用の肉が売っています。これも日本人には当たり前のような感じがしますが、アメリカでは肉を薄く切る習慣がないので、しゃぶしゃぶ用の薄い肉が売っていないのです。
そのしゃぶしゃぶ用の薄い肉はアメリカのマーケットでは売っていないので、そのマーケットで手に入れるしか他に方法がないのです。
しかし、考えてみると・・・生ハムなどは透き通るようなくらい薄く切られたものがあります。肉も薄切りできそうなのにな、と思ってしまいます。まあ、牛肉はがっつり食べたいのでしょうね・・・。
ニュージャージー州の和食のマーケットに行くと、まとめ買いをします。
値段は日本で買うより1.5倍~2倍くらいの値段になるのですが、それでも美味しい和食を作るには必要なもので、ニューヨークにいながら日本食を食べることができるようになるのです。
ニュージャージー州のマーケットには日本の本屋、紀伊国屋もあり、日本の雑誌なども買うことができます。週刊誌はちょっと遅れて届きますが、ここに来ればまるで日本にいるときと同じような生活を送ることができるのがニューヨークの素晴らしいところだと思います。
ニューヨークやロサンゼルスのような都市では日本食を食べることがとても簡単です。ロサンゼルスにはリトルトーキョーというところがありますし、日本食や日本の本などが揃っていて、不自由をあまり感じないのです。
特に最近は和食が注目されているので、アメリカ人の間でも和食はとても美味しいと評判で、食べている人が多く、たまにアメリカ人の友達から味噌汁の作り方を教えてと言われたりもするんですよ!