松崎悠希。
この名を聞いて「あ!あの人か!」と思う日本人は少ないかと思います。
しかし、実はハリウッドでは有名な俳優さんなんです。松崎さんが経験した大きな三度の挫折。
くじけない姿勢は勇気を与えてくれますのでご紹介します。
また、特殊な英語勉強法も紹介。
松崎悠希
生年月日:1981年9月24日
出身地:宮崎県
身長:185cm
松崎さんは7歳から児童劇団の舞台に立ち、高校を卒業した後は単身ニューヨークに渡りました。
その動機は幼い頃に見た「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に憧れてハリウッド俳優になる夢を持っていたから。
実にシンプルで男気を感じさせます。
単身でアメリカにわたるに当たっての資金は、新聞配達のバイトでお金をためたのだそうです。
ここまでの行動力を持っている人と言うのはなかなかいないように感じます。
実にシンプルで、単純明快!
まさに若いからできること・・・と感じるかもしれませんが、いつだって、誰だって決意をした瞬間にどこかに飛び込んでいくことはできるのです。
そうした熱い気持ちを思い出させてくれるエピソードですね。
しかし、アメリカにわたって程なくして大きな挫折を味わうことになります。
最初の挫折 ~ニューヨーク到着して、ほぼ財産が無くなる~
新聞配達で調達した資金源は60万円。
旅行をする程度ならば十分なお金かもしれませんが、松崎さんは俳優になるためにアメリカにわたりました。
そう考えるとわずかな資金しかないと言わざるを得ないですよね。
しかし、そんなわずかなお金さえもホテル内に設置してあるロッカーに入れておいたものが盗まれたことで一気に喪失してしまいます。
全財産60万円の中でトラベラーズチェックの10万円は帰ってきたのですが、60万円でさえわずかな資金なのに、さらにわずかな金額から異国の地での生活はスタートしました。
普通の人ならば、その10万円で飛行機のチケットを調達して日本にとんぼ返りしてしまおうと考えてしまいますが、松崎さんはホームレスが宿泊場所に転がり込み、格安の物件を契約し、そこを拠点にタイムズスクエアで日本の童謡を歌うというパフォーマンスをしてお金を稼いでいくこといなります。
なんて雑草精神!
どこでも生きて行けるような気がしてしまいますね。
この経験が度胸をつけてくれ、またどうやったらお客さんの目を引き付けて足を止めてくれるのかを分析できた時期でもありました。
開始当初は8時間歌って4ドルだった成果が、最終的には最高で1時間36ドルを稼ぐことができるようになりました。
松崎さんが借りていた部屋が訳300ドル程度。
如何に稼ぐことができるようになったかがうかがい知れます。
二度目の挫折 ~評論家からの酷評~
そんな生活をしながらオーディションを受けまくっていたそうですが、その中でついに映画出演が決まりました。
初めて出演する映画はアクションもののB級映画であり、意外と異国の地での俳優業は簡単なのかもしれないと自信にも似たものがわいてきたそうです。
しかし結果的には批評家に
「史上最低の映画だ。誰よりもヒドいのが松崎悠希だ。」
と作品だけではなく、松崎さん自身も名指しで批判され、その後6ヶ月くらい引きこもりの生活をしてしまうほど精神的ダメージを与えられてしまうことになりました。
ここでも、俳優業をあきらめてもいいくらいの精神的ダメージを負うわけですが、二本には決して帰ってこようとはしないんですね。笑
この時の作品の監督が「映画ならニューヨークじゃなくてハリウッドだよ」と助言してくれた言葉を胸にハリウッドに移り住むようになります。
三度目の挫折 ~英語力の向上~
ハリウッドではLAのビバリーヒルズ郊外にある家の倉庫を18,000円で借りて、そこで5年以上の月日を過ぎしています。倉庫ですよ。笑
「ボンビーガール」に出演した際にその倉庫が映っていましたが、本当に大きめのガレージみたいなところでもちろんベッドなどの疲れをいやすようなシステムは存在しません。
その中でオーディションを受けながら、エキストラや日給10,000円前後の仕事をして生活を続けていました。
オーディションでこんな一言を浴びせられます。
「君の英語は全く理解できない」
ああ、決まった。
これで松崎さんはついに日本へ帰ってくるのか・・・と思いきや、松崎さんはひたすら英語の辞書を引くようになったんです。
松崎式英語学習法
ついに気でもおかしくなったかと思ってしまうような行動ですが、とにかく松崎さんは辞書を読み漁ります。
一回読んだら黄色のマーカーで読んだ箇所を塗りつぶし、2回目呼んだ多良今度はオレンジのマーカーで塗りつぶす。
そして次の辞書へ・・・。
この行動の意味と言うのは、決して単語を覚えようとして行っていたものではありません。
辞書を丸暗記しようと思っていたわけでもありません。
今までの松崎さんの行動からわかるように、この人は英語の基礎を元々持っていた人です。
それでなければオーディションなんか受けることができませんからね。
「Labo party」というスクールのようなところに幼少のころから通っており、英語に親しみはありました。
しかし、それでは日本英語。
本場での表現力、こと俳優などに関しては表現力が求められますから、大雑把な英語ではなく、繊細なネイティブの英語が必要だったのです。
そこで松崎さんが勉強しようと思ったのが、英語の「発音記号」。
日本語でいうところの「ふりがな」みたいに辞書には必ず単語に発音記号が付随して表記されています。
それをひたすら覚えて正確な発音を身に付けようとしていたのです。
そしてひたすら先の見えない毎日が4年間続きました。
そんな努力を続けていった日の先にはいったい何が待っていたのか。
あの「硫黄島からの手紙」への出演です。
「硫黄島からの手紙」は主役が嵐の二宮和也さんで、日本でも大変な話題作になりました。
そこでの給料が「ボンビーガール」にて公開されていました。
日給95,000円×23日間=220万円
松崎さんの生活は一変しました。その後も話題作に出演が相次ぎ、「パイレーツ・オブ・カリビアン4」、「ラストサムライ」など日本人誰もが知っているような作品などにも出演しています。
最後に松崎さんの印象的なインタビューで締めくくりましょう。
Q「ハリウッドで俳優を目指す方にアドバイスはありますか?」
メッセージはひとつですね。やめておけ!と(笑)
99%の確率で失敗するからやめておきなさい!と伝えたいですね(笑)それでも自分は1%の人間になる!という強い気持ちがない限り心が折れちゃいます。
自分は絶対役が取れた!と何度思っても簡単にオーディションでは落とされちゃいますから。
このやめておけ!というアドバイスを無視してでも目指す強い気持ちと、俳優をやるために全てを投げ出す覚悟は必要ですね。
決してあきらめない男の生き様をここに記します。